前回は、悲惨な状況ながら、ほんの僅かながら希望の光が見えかけていた・・・ってとこで終わっ
てましたよね。注文なんてのは全くない、でもそんな状況の中でも実は、冠婚葬祭に関する質問
のメールだけは結構たくさん来てたんです。一日に何通か来たこともありましたね。
まあ考えてみれば、冠婚葬祭に関することって、誰でもそうだと思うんですが、知ってるような知ら
ないような、知らないけど、うやむやに、そのまま済ませてしまってるような部分だとか、いまさら
聞くに聞けない、こんなこと聞いたら笑われるかな、面と向かって聞くには恥ずかしいって部分・・・
etc正直、結構ありますよね。でもその点ネットだったら、顔を見られるわけでもないし、そんなこと
一切気兼ねすることなく自分が納得するまで徹底して聞けますものね。そんなわけで売上はない
けど、来る日も来る日も、お客様からの質問のメールに対して返信を送りつづけるという状態を続け
ていたんです。どうでしょうか、かれこれ一年 ・・一年半近くだったかな・・まあなんと気の長いことって
人によく言われますけど(笑)
でも思い返してみると、この期間の経験は、言葉ではうまく言い表せないほどの、貴重な経験だっ
たと思ってます。必死でお客様に返信を書きつづけているうちに本当に色んなことを感じたんです。
教える立場でありながら、逆にはっと気付かせてもらったことも多かったですしね、
今まで一体自分はお客様の本当の声も聞かず、何をしていたんだろう、全然ダメだな、と反省する
こともしきりでした。
本当にみなさん冠婚葬祭や、しきたり事に関しては結構悩んでるんだなというとを、つくづく感じた
んです。分からないことが出てきた時に、本当に頼るところががないんだなということも感じました。
昔だったら、多分自分の回りには相談する人の一人や二人はいたでしょうし、人のために一肌脱
いでやろうと言うような殊勝な人も結構いたんでしょうけど、今はどちらかと言うと個人主義で他人
は関係ないって人が多いですよね。
でも思うんですが、いくら個人主義の世の中だからって、みんながそれを望んでるかといえば、
そういうわけではないと思うんです。こんな時代だからこそ、逆に人間的なふれあいを求めてると思
うんです。そういう意味で、ネットはそれを実現するための今一番最適なフィールドだと思うんです。
インターネットやメールで使ってる技術は確かに最新の技術で、機械的で無機質なイメージがあり
ますけど、実際やってることは実にアナロギーで人間的な世界ですし、手紙をやり取りしてた時代
と似た感覚がありますよね。
さっき人のために一肌脱いでやろうと言うような殊勝な人が・・・という話が出ましたけど
もしひょっとしたら、私では無茶苦茶、役不足だと思いますけど、少しは私にも、その仕事ができる
のではないか、私にできることがあるならば、精一杯答えつづけていこう、それが私に与えられた
天命だ、そうだ、そうに違いないと次第に考えるようになったんです。
ちょっとまた私の得意な思い込みの激しい部分が出たかな?とは思わないわけでもないです
が・・・(^_^;)
その一年近くの日々は、売上も上がらず、一見無駄に過ごした日々のように思えましたが、そうで
はなかったと思ってます。私自身がネットで真剣に商売をしていこうという強い意志のようなものを
養うことが出来たと思いますし、その後の僕の商売に対するスタンスを決めさせてくれた一年であ
ったと思います。そういう意味では自分にとってのまさしくターニングポイントであったと思います。
そして、ある日突然・・・・ということになるのですが、続きは次回のお楽しみということで |